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レシピに限らず、お料理では味に焦点が集中してしまいがちです。

ところが実際にお料理を食べる順番で考えてみると味は順位としては最後になります。

 

まずお料理が運ばれてくる、蓋のついた器に盛り付けられているならば蓋をとると「香り」がやってきます。

 

そしてそのお料理を口に運びます。

そのとき口に伝わるものは「温度」と「歯ごたえ」です。

 

そこまでしてやっと「味」がやってきます。

 

つまりいくら「味」を追求してみたところで「香り」や「歯ごたえ」を考えずに作られた料理は「イントロのない音楽」のようなものなのです。

 

この流れを今回のお料理「茄子の味噌炒め」に照らしあわせると描写すると以下のようになります。

 

まず運ばれてくると、お味噌の香りがふわっと香ります。

口にお料理を運ぶとまずは味噌の香りとごま油、ゴマの香りが口に広がります。

そして、お料理を噛むと歯ごたえのある豚肉からは豚の肉汁が溢れ、柔らかく良く火の通った茄子からはたっぷり吸った旨みがお味噌と一緒になって染み出してきます。

その間を縫うように、ピーマンの軽い歯ごたえと少しの青臭さが脂っこい感じを中和してくれます。

 

いかがでしょう?

この様に書くとお料理の美味しさが伝わるのではないでしょうか?

 

上記は文ですが、「美味しいお料理」を食べるとういうことは意識するしないにかかわらず、上記の体験をしているのです。

 

レシピの読み方連載の最初の頃に「いかに完成品をしっかりイメージできるかが重要なポイントのひとつである」というお話を書かせていただいたかと思いますが、それはここにつながっているのです。

 

美味しいお料理とは「香り」「歯ごたえ」「味」の三本の柱のどれか一つが欠けてもダメなのです。

 

<次回に続く>

 

「レシピの読み方」は毎週木曜日更新予定です。次回更新は3月8日の予定です       
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